研究テーマ

モチベーションをもって研究に取り組めるよう、教員と学生双方の相談によって、研究テーマを決めます。得られた成果は積極的に対外発表を行います。  (資料準備中)

  • ・知的情報処理、データ解析グループ
  •    ・新しい学習システムの構築 (Deep Learningへの挑戦)
  •    ・リスク予測モデルの構築  (手術中の心臓事故、アルツハイマー病等のリスク予測、早期発見)
  •    ・言語解釈による、メディア分類器の構築 (記事の自動解釈による新聞の分類、SNSにおけるユーザ間関係の推定)
  • ・画像グループ
  •    ・多眼カメラ-超解像度技術の開発
  •    ・画像、映像(パターン)認識と状況理解 (聴講者の集中度の推定、人のくせの定量化、抽出)
  •    ・分散監視システム
  •    ・植物病診断システム (Deep Learningの応用研究)
  • ・新しい価値創造グループ
  •    ・新しいwatermarkingの開発 -紙とデジタルの融合
  •    ・位置情報に基づく新しいサービスの開発
  •    ・イケメンチェッカー(?)の開発
  • ・医工連携グループ
  •    ・画像診断支援、早期発見 (皮膚がん)
  •    ・医療用画像解析、病勢定量 (各種皮膚疾患、美容領域など)
  •    ・脳波と無意識の運動、筋電図の関係の解析

 

近年、Deep Learning(深層学習)という言葉が多く聞かれていると思います。これまで人工知能の進化は昔予想されていたよりもずっと進化が遅かったのですが、ここ数年で新しい機械の学習アルゴリズムが再発見されたことで状況が一変しました。将棋や碁でコンピュータがプロを負かすだけではなく、認識の分野ではもはや人と同等、あるいは人がかなわない状況まで進歩を遂げています。いやとみ研ではDeep Learningの基礎研究と応用研究の両方に取り組んでいます。応用例の1つに、植物の葉の写真をとるだけで何の病気にかかっているかを診断するというものがあります。現在キュウリのウイルス病については、全ての病気に対して8割強の精度で識別を実現しており、これは世界初の成果です。

また、研究室として取り組んでいる大きな課題の1つに、極めて悪性度の高い皮膚がんである悪性黒色腫の自動診断システムがあります。悪性黒色腫は、メラノーマとも呼ばれ、「ほくろに似たガン」として知っている人もいるかと思います。自覚症状がなく、進行が速いことから、残念ながら気がつかないうちに取り返しのつかなくなるケースが多いのが現状です。そのため早期発見が重要なのですが、熟練の皮膚科医が専用の機器を用いて診断しても診断精度は8割程度と言われています。僕が理工学部の大学院博士課程に在籍していた頃、「コンピュータの画像処理を利用して診断(の補助)ができないか」と医学部皮膚科の先生からお声がかかりました。 「どうせやるなら、インターネット上にシステムを載せて誰でも利用できる『本当に役に立つ』システムを作ろう」という目標を共同研究する皮膚科の先生と立て、この医工連携研究をスタートしました。

それからほぼ1年後、紆余曲折ありながら世界初のインターネット上の悪性黒色腫自動診断システムが完成し、成果を皮膚科分野のインパクトの大きい論文誌に投稿しました。システムの独自性と新規性が認められ、その論文はわずか3日でaccept(採択)されました。通常、論文は早くても1ヶ月程度査読(審査)に時間がかかるのでとても驚きでした。この研究は多くの注目を得ることができ、それ以降、新たに加わった国内外の研究者と連携しシステムの改良を続けています。現在システムは世界最大級の約1500の症例から構成され、腫瘍の画像がシステムに送られると、約5秒程度で結果を返します。インターネット上にシステムがあるおかげで、過疎地や専門医不在の地でもセカンドオピニオンを得るために利用可能なため、今日も国内外から実際に幅広く利用されています。診断精度は現在86%に達し、数字の上ではすでに熟練皮膚科医を上回る数値になっています。